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kaioc

Author:kaioc
ボク柴わんこ。名前はカイちゃん。自分のことを人間だと思ってるって言われるけど、そうじゃない。世の中はみぃんなわんこだと思っているだけさっ。

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ペットロス 第二章

ボクもちょっとパニクっちゃったけど、すぐに自分を取りもどして、自分の手でカオをさわってみた。うん、ふつうの手応えだ。イルカのような顔だちと言われた、自慢のすっとした鼻もちゃんとある。手を噛んでみた。あまり痛くないけど痛い。足もなめてみた。うん。最近あるいてなかったけど、土の匂いもするぞ。

尻尾はどうだと振り返って、死にそうなぐらいびっくりした。もうちょっとで死ぬところだった。このおどろきで死んじゃういぬもいるんじゃないかと思う。それぐらいびっくりした。

羽が生えてたんだもん。背中に。そんなに大きな羽じゃなくて、尻尾もちゃんと見えるぐらいの羽。そのときはまだ小さかったんだ。で、それを見てびっくりした瞬間に、その羽根がすこしパタパタと動いた。

ぎぇ~、羽が動くーっって、もっと驚いたらその羽根がもっと大きくパタパタした。もう本当に、生まれてからこんなに驚いたことはない。いぬに羽?

羽の色は白っぽくて、なんだか似合わないなぁと思った。柴犬なら黄金色とか、きつね色とか、こんがりお美味しそうな色ってあるじゃない。金をイメージするような、ゴージャスな色。あれで統一して欲しいよね。だけどなんだか白っぽい。でもよく見たら、ボクの色じしんがそもそも白っぽくて、なんだか半透明な感じだった。だから全体としてはあれでマッチしてたんだ。

パパに抱かれて、ママがのぞき込んでいるほうのボクは、ちゃんと黄金色をしていた。さすがはボクだ。ゴージャスだ。

でも、ということは、いまここで羽を背中につけているボクはだれなんだ? なんだかわけがわからなくなってきた。う~ん、う~んと考えこんでたら、そのうち背中の羽がぱたぱたぱたっと動いて、ボクはまた少し上に浮き上がった。

えっ。ボクって飛べるの?

ちょっと背中に力を入れてみた。そしたら羽は硬直したみたいにまっすぐぴんとなって、ずでんとパパとママの間に落ちた。

いてててて。と思ったけど、あんまり痛くはなかった。ちょっとは痛かった。

下から見上げると、パパもママもぐちゃぐちゃの顔をして泣いていた。うわぁ。かっこ悪いなぁ。

こっちのボクはニセモノなのかも知れないけど、いま誕生したばかりなんだから、ちょっとは喜んで欲しいんだけどなぁ。でも、ここまで派手にで~んと落ちても気づいてもらえないということは、見えてないのかなあ。半透明なのは見えないのかなぁ。

まぁいいや。そのうち気づいてもらえるだろうから、それまでに、この羽を使う練習をしてみよう。

ぱたぱた。
ぱたぱたぱた。
ぱたぱたぱたぱた。

だんだん調子が出てきたぞ。ぱたぱたっ。おっ少し浮いた。ぱたぱたぱたぱたっ。前進~。ぱたぱたぱたー。後退ー。いててて壁にぶつかった。

カイちゃんは、その日は一日じゅう、嘆き悲しむパパとママのまわりをパタパタと飛んで過ごしたのだった。

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